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ネズミ駆除剤(殺そ剤)を使う前に。置き方・時期・誤食への備え

殺そ剤は、住まいの手入れを補うための道具です。使うかどうかを決める前に、家族の状況と置き場所、その後の回収まで考えておきます。

殺そ剤は、置けばネズミ対策が終わる道具ではありません。東京都の防除読本は、殺そ剤や捕獲器による駆除を「環境的防除の補足」と位置づけ、住宅地で多いクマネズミには効きにくいと説明しています。使う場合は、周りの食べものを片づけてから少量ずつ複数の場所に置き、子どもやペットが誤って口にしない場所を選び、置いた場所を記録します。死骸がどこに残るか分からないため、使う時期にも注意が呼びかけられています。

食卓で説明書を読む人の手元と、ラベルのない黒い箱型の容器と外箱のイメージ画像
写真はイメージです。実際の現場・施工事例ではありません。

殺そ剤が効きやすい場合と、効きにくい場合

東京都の「都民のためのねずみ防除読本」は、ネズミの防除を、すみにくい環境を整える「環境的防除」、殺そ剤や忌避剤を使う「化学的防除」、わなで捕まえる「物理的防除」の三つに分けています。そのうえで、種類ごとの有効性を比べた表では、化学的防除はドブネズミとハツカネズミには「有効」、クマネズミには「あまり有効でない」とされています。

同じ読本は、住民から寄せられる相談のうち種類が分かるものの9割以上がクマネズミによる被害だとし、クマネズミは警戒心が強く、市販の殺そ剤の多くがドブネズミを対象にしていることも駆除を難しくしている理由に挙げています。国民生活センターの「国民生活」2024年7月号の解説でも、殺そ剤に抵抗性を持つネズミがいることに触れています。

家にいるネズミの種類を住人が見分けるのは簡単ではありません。編集部も種類の判定はしていません。「殺そ剤を置いたのに減らない」ことは珍しくない、と先に知っておくと、次の手を早めに考えられます。

この節の出典:東京都のねずみ防除読本、国民生活センター「国民生活」の解説

使う前の確認表

次の表の「いいえ」が多いときは、殺そ剤を置くより先に、食べものの片づけやすきまの確認、自治体や専門業者への相談を進めたほうが確実です。

殺そ剤を置く前に確かめること
確かめること理由「いいえ」のときの次の一手
子ども・ペットが届かない置き場所を決められるか自治体の案内は、誤って食べないよう十分な注意を呼びかけている殺そ剤は置かず、食べものの片づけやすきま対策などの環境整備と、自治体・専門業者への相談を先にする
周りの食べもの・生ごみを片づけたか東京都の読本は、周辺のえさになるものを片づけてから使うとしている台所の手入れを先に済ませる
死骸が残っても困らない時期か横浜市・京都市は、死骸の腐敗や悪臭を避ける観点から使う時期に触れている暑い時期は特に、専門業者への相談も比べる
置いた場所と個数を記録できるか回収のし忘れを防ぎ、相談時に何を使ったかを正確に伝えるため記録用のメモを先に作る
説明書きの対象・使用場所・使用量を読んだか屋内用・屋外用、対象のネズミなど、製品ごとに条件が違う買う前に読み、分からない点は製造元に問い合わせる
確認表は、使う・使わないを決めるための目安です。製品の説明書きが最優先です。

公的機関の案内にある置き方

東京都の読本は、殺そ剤を一か所に大量に置かず、少量ずつ複数のポイントに置き、よく食べる場所には多く置くこと、食べ出したら食べなくなるまで置き続けることを示しています。京都市も、被害のある場所や姿を見かけた場所、ふんや足跡のある場所の付近に少量ずつ複数か所に置く方法を案内しています。

  1. 台所・食品庫の食べものを容器にしまい、生ごみを蓋つき容器に入れる。
  2. ふんやかじり跡、足跡などの痕跡がある場所を写真に撮り、置く候補を決める。
  3. 子どもやペットが入らない場所か、手の届かない位置かを確かめる。
  4. 説明書きの使用量を守り、少量ずつ複数か所に置く。
  5. 置いた日・場所・個数をメモに残し、減り方を同じ時刻に確かめる。
  6. 使い終えたら、説明書きに従って回収し、自治体のごみ分別に沿って処分する。

天井裏や壁の中など、住人が入れない場所で死骸が残ることもあります。天井裏に入って探す作業はおすすめしません。においが続くときは、天井裏の物音の記録と同じ要領で状況を書き留め、専門業者に相談してください。ふんや死骸を片づけるときの注意は、ふんの掃除と消毒にまとめています。

この節の出典:東京都のねずみ防除読本、京都市の家庭向けネズミ対策、横浜市のネズミ案内

使う時期と、誤って口にしたとき

ネズミがどこで死ぬかは特定できません。横浜市は、暑い時期には隠れた場所で死んだネズミが腐敗し悪臭の原因になるとして、冬季以外の使用は避けたほうがよいと案内しています。京都市も、死骸による悪臭やウジなどの被害を防ぐため、寒い時期に行うよう呼びかけています。

殺そ剤は、誤って口にすると健康被害のおそれがあります。国民生活センターの「国民生活」の解説も、食品などへの混入や、乳幼児・高齢者・ペットが誤食しやすい場所での使用に注意するよう述べています。食品に混ざらない場所を選び、乳幼児・高齢者・ペットが誤って口にしない置き方を前提にしてください。

この節の出典:横浜市のネズミ案内、京都市の家庭向けネズミ対策、国民生活センター「国民生活」の解説、日本中毒情報センターの中毒110番、日本中毒情報センターの家庭での対応

殺そ剤のあとに続けること

東京都の読本は、環境的防除の柱として、えさを与えないこと、巣の材料を与えないこと、住まいへの出入りと建物内の移動を防ぐことの三つを挙げています。殺そ剤で数が減っても、えさとすきまが残っていれば、別のネズミが入ってくる余地が残ります。

編集部は商品の効果や安全性を検証していないため、特定の殺そ剤をすすめることはしません。どの製品を使う場合も、説明書きに書かれた対象・使用場所・使用量を守ることが前提です。

参照した情報

公的機関・事業者の案内は更新されることがあります。手続きの前に、最新の内容をご自身でご確認ください。この記事は一般的な情報の整理であり、個別の状況の診断・判定ではありません。

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