広告:本ページにはアフィリエイト広告を含みます。

ネズミの駆除が難しいときに見直すこと。3種の見分け方と痕跡の記録

「わなにかからない」「薬を食べない」の背景には、ネズミの種類の違いがあることがあります。姿を見なくても、痕跡と場所から見当をつけられます。

家で問題になるネズミは、主にクマネズミ・ドブネズミ・ハツカネズミの3種です。東京都の読本(平成24年発行)は、クマネズミは警戒心が非常に強く殺そ剤が効きにくい傾向があり、わなや薬剤だけでは駆除しにくいと説明しています。ただし効き方は製品や個体によって違い、どの製品も効かないというわけではありません。また駆除の難しさは種類だけで決まらず、すき間の多さ、建物の構造、えさや巣材が残っているか、封鎖の施工ができる範囲などでも変わります。難しいと感じたら、種類の見当と家の条件の両方を見直し、えさ・巣材・侵入口を断つ対策を中心に組み立て直すのが近道です。

点検口から見た木造の屋根裏と、手前に置かれた懐中電灯とメモ帳のイメージ画像
写真はイメージです。実際の現場・施工事例ではありません。

3種の違いを一覧で見る

家ねずみ3種の見分け方(個体差があります)
クマネズミドブネズミハツカネズミ
体長15〜20cm(横浜市は17〜20cm)22〜26cm(横浜市は20〜25cm)6〜9cm
尾と耳尾は頭胴より長い。耳が大きい尾は頭胴より短い。耳が小さい尾は頭胴より短い。耳が大きい
動き身軽で、電線を伝ったり粗い壁を駆け上がったりする地面に穴を掘り、泳ぎが得意運動能力はクマネズミほど高くない
すみかビルの高い所、壁の中、天井裏植え込み、下水管・下水溝、ビルの低層階、床下畑など(農村型)
警戒心非常に強いあまり強くないあまり強くない
殺そ剤の効きやすさ低い傾向高い傾向高い傾向
東京都の読本の表をもとに、横浜市の案内で体長を補いました。殺そ剤の効きやすさは読本が示す一般的な傾向で、製品や個体によって違います。姿を見ても、個体差があるため種類を断定しないでください。

この節の出典:東京都のねずみ防除読本、横浜市のネズミ案内

駆除のしにくさを左右すること

東京都の読本は、発行当時(平成24年)の東京の住宅地で、比較的駆除しやすいドブネズミから、警戒心が強く殺そ剤やわなにかかりにくいクマネズミへ主な種類が移ってきたことを、相談が多くなった背景の一つとして挙げています。当時市販されていた殺そ剤の多くがドブネズミ向けだったことにも触れていますが、これは発行時点の説明で、現在の市販品すべてに当てはまるとは限りません。製品を選ぶときは、表示の対象にクマネズミが含まれているかを確かめてください。

東京都の相談窓口向け資料も、クマネズミは警戒心が強く食性がドブネズミより偏っているため毒餌を食べにくく、殺そ剤が効きにくい傾向があると答えています。同じ資料は、クマネズミはかごのわなにもきわめて掛かりにくいとしています。

一方で、駆除のしにくさは種類だけでは決まりません。すき間が多く侵入口を絞りにくい建物、天井裏や壁の中など手の届かない場所に巣がある場合、えさや巣材が手に入り続ける環境、封鎖の施工ができる範囲が限られる場合などは、同じ種類でも進み方が変わります。

そのため読本は、クマネズミには「環境的防除」を徹底することが問題解決につながるとし、えさを与えない・巣材を与えない・出入りと建物内の移動を防ぐ、の3本を基本柱にしています。侵入経路をふさぐ防そ修繕は、クマネズミに対して特に効果的な方法だとされています(侵入口のふさぎ方)。

この節の出典:東京都のねずみ防除読本、東京都の相談窓口向けQ&A

姿を見なくても分かる痕跡(ラットサイン)

東京都の読本は、ねずみは主に人の活動していない夜中に動くため本体を確かめるのは難しいものの、活動に伴ってさまざまな証拠(ラットサイン)を残すとしています。種類は音・かじり跡・ふん・足跡・体のこすり跡などで、足跡やこすり跡は体から出る脂分と汚れが通り道に付いてできる、黒光りした跡になると説明しています。ラットサインからは、外からの侵入経路、家の中の通路、えさ場や巣になっている場所が分かります。

痕跡の記録表(書き写して使えます)
痕跡探す場所記録すること
ふん台所・食品の保管場所、家具の上、押し入れ場所、数、新しいか古いか。ふんには触れず、硬貨や定規など身の回りの物も近づけずに撮る。床の目地やコンセントなど、動かさない物と一緒に写すと大きさを比べやすい
かじり跡ふすま、ケーブル、食品の袋、戸棚の角何がかじられたか。電気コードなら使用を止める(配線の被害)
黒いこすり跡壁の角、配管の周り、天井の穴のふち場所と高さ。高い所に多ければ上から来ている手がかり
足跡ほこりのたまる床や棚掃除をする前に写真を撮る。場所と向き
音天井・壁・床下時刻と場所(床下や壁の中の音)
巣家具の裏、引き出しの中、電気製品の裏触らずに写真だけ。片づけは手袋と消毒の準備をしてから

記録をもとにした種類の見当はあくまで手がかりで、断定ではありません。高い場所の痕跡や天井裏・壁の中の音が中心ならクマネズミ、床下・排水まわり・庭の植え込みの穴が中心ならドブネズミの可能性を考え、専門業者に相談するときに記録ごと見せてください(庭と家のまわり)。

この節の出典:東京都のねずみ防除読本

種類の見当がついたら、進め方を選ぶ

見当ごとの進め方
見当中心にする対策関連する記事
クマネズミらしいえさ・巣材の片づけと侵入口の封鎖を先に。高所の作業は業者へ侵入口のふさぎ方
ドブネズミらしい環境の見直しに加え、わな・殺そ剤も選択肢になるわなの置き方・殺そ剤
ハツカネズミらしい食品・穀類の保管を見直し、わなを通路に自分でできる環境対策
分からない記録を続けながら、専門業者の調査を受ける。配線や衛生の被害があれば、記録がそろうのを待たずに相談する現地調査の日の準備

痕跡や音からネズミだと言い切れず、ほかの動物の可能性もある場合は、わなを仕掛ける前にネズミ以外の害獣で法律上の扱いを確かめてください。

参照した情報

  • 東京都保健医療局「都民のためのねずみ防除読本」(PDF)家ねずみ3種の特徴(体長・尾・耳・生息場所・警戒心・殺そ剤感受性)、ラットサイン、侵入経路になりやすい場所と防そ修繕の具体例(1.25cm・網目1cm以下)、粘着トラップ・カゴトラップの使い方、電線・ガス管のかじりによる停電・火災、業者に頼む場合の調査と効果判定(冊子の奥付は平成24年4月発行)(2026-09-25確認)
  • 横浜市「ネズミについて」家屋周辺の3種の体長・体重・耳・生息場所、捕獲かご・粘着シートを3日以上続けて仕掛けること、殺そ剤の時期と誤食注意、1cm程度の穴でも通り抜けること、福祉保健センターのかご貸出と相談(2025年10月1日更新)(2026-09-25確認)
  • 東京都保健医療局「行政担当者のためのねずみについてよくある質問&回答集」(東京都ねずみ防除指針の資料、PDF)相談窓口向けの回答例集。壁の中・空き家・巣の場所、電気コードのかじりと火災、猫が捕まえたねずみ、捕獲後の処理、嗅覚忌避剤、わなにかからない理由、業者に依頼したときの作業回数と期間の考え方(資料内の料金の数値は作成当時のもので、本サイトでは使っていない)(2026-09-25確認)

公的機関・事業者の案内は更新されることがあります。手続きの前に、最新の内容をご自身でご確認ください。この記事は一般的な情報の整理であり、個別の状況の診断・判定ではありません。

あわせて読む